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「明日の奈良の森を考える学習会」

製材業者、設計士、工務店、福祉関係者、ライターなど、森林や林業に関わり携わる様々な立場の者が交流を深め、意見交換を重ね、次の世代に引き継ぐことができる奈良の豊かな森づくりを考える機会として開催しています。

第5回の学習会は赤堀楠雄さんをお招きし、ご講演いただきます。

赤堀楠雄(あかほり・くすお)

1963年、東京都生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。林業・木材産業専門の新聞社に11年間勤務後、1999年からフリーライター。林業、木材産業に関する取材活動を続けている。著書・共編著に『図解入門よくわかる最新木材のきほんと用途』(秀和システム)、『変わる住宅建築と国産材流通』『有利な採材・仕分け 実践ガイド』(全国林業改良普及協会)、『基礎から学ぶ 森と木と人の暮らし』(農文協)など。長野県上田市在住。

著書『林ヲ営ム』より

これまでは、価格が低迷する中で何とか林業経営の採算を合わせようと、路網整備や機械化、さらには列状間伐などによるコストダウンに取り組んで来た。一方、念入りな選木と枝打ちといった、山の木の質を高めることを目指した施業は、コストがかかるからと敬遠されてきた。つまり、日本の林業は「引き算」一辺倒での経営に傾斜して、ここしばらくは歩んできたのである。そうではなく、コストダウンの効果を際立たせるためにも、少しでも高く売れる木を育てる。その木が使われるようなマーケットをつくる。そんな、「足し算」、あるいは「掛け算」にも繋がるような取り組みこそが、今の林業には求められている。

 

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